◇卑弥呼についての思い出◇

もう古い話になりますが、2013年の春だったと記憶していますが、その頃、僕は奈良の広陵町から、今住んでいる大阪の大宝へと引っ越ししてきました。
根っからの歴史マニアですから、早速、近くにある「近つ飛鳥博物館」へと足を向けたのですが、そのミュージアムショップで、偶然、「前館長・大庭脩著作集」と「大庭脩編・卑弥呼は大和に眠るか」を見つけたのです。
大庭先生といえば、僕が学生時代、大変お世話になった先生で、東洋史専攻で、たしか「唐船舶載書物の研究」で博士号をとられたと聞いています。つまり江戸時代の日中交流が専門の先生です。その大庭先生が、引っ越してきた先の「近つ飛鳥博物館」の館長だったということも奇遇であり、そのうえ、中国近世史ではなく、「卑弥呼は大和に眠るか」という、卑弥呼についての撰集まで監修されていたのです。
館員の方から聞いたところでは、大庭先生は、十年以上も前に亡くなられたと言います。
引っ越してきて、すぐに訪ねた博物館で、大庭先生の名前が目に入り、しかも「卑弥呼は大和に眠るか」という先生監修の「卑弥呼」に関する本が、自分の目の中に飛び込んできたのです。
大学時代、僕は日本史を専攻していましたが、「日本」の「ある一つの時代」を考えるのでなく、世界史の中で日本史を考えていこうというというのが僕の姿勢でした。そんな訳ですから、東洋史とはいえ、東アジア世界の中で日本を考えるという大庭先生の考え方にたちまち魅了され、学部の学生でもあるにかかわらず、大庭先生の研究室に通いはじたのです。大庭先生は、大学院生と学部の学生を区別せず、やりたい奴は好きにやれと研究室を開放してくれました。
そんな学恩のある大庭先生の名を、たまたま引っ越してきた先の博物館で見つけたたのです。
以来、近世交流史ばかりでなく、ダイナミックな交流のもとに展開する「日本の古代史」に惹かれるようになっていきました。
ここのコーナーに集められた本は、そんな関係の中でも、分かりやすいものを並べています。

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